日原神社 (ひはらじんじゃ・雲南市大東町中湯石1446番地)

日原神社と海潮のカツラ

 日原神社(2011.1.26)


新年初めてのご紹介です。数十年ぶりの豪雪で取材もままなりませんが、今年もよろしくお願いいたします。
今回は雲南市大東町の日原神社(ひはらじんじゃ)のご紹介です。大東の町中から松江方面に海潮温泉を通り越して脇道へと..入ろうとすると除雪の雪が壁になって道をふさいでました。
それならばと反対側から入っていくと途中で雪道に。いけるところまで行って車を置いてあとは徒歩です。
温度計は1℃を差しています。ガリガリの雪をわけて人が歩いていない道を歩くのは、案外気持ちがよいと思っていると、大きなカツラの木が視界に入ってきました。
木全体が収まるよう広角レンズをはめてきましたが入りきらない大きさです。春には数日間だけこの巨木一杯に花が咲くそうなのでチャンスがあればご紹介しようと思います。

【日原神社御由緒】
当社は出雲風土記所載の神社にして御祭神大日霊貴尊(おおひるめむちのみこと)、天之日腹大科度美神(あめのひばらおおしなどみのかみ)、若盡女神(わかつくしめのかみ)を祀り古くより伊勢宮、伊勢大明神、日原大明神とも称され俗に鏡の宮ともいわれ延命息災、五穀豊饒、産業の守護神、安産の守護神として信仰をあつめてまいりました。
御祭神の大日霊貴尊は天照大神の別名で日本の総氏神様、皇室の御租神として伊勢の皇大神宮にお鎮まりになっています。こうした御祭神から伊勢宮、伊勢大明神と呼ばれていました。
天之日腹大科度美神は大国主神の後裔、布忍富鳥鳴海神(ぬのおしとみとりなるみのかみ)の妃、若盡女神の御子神として此の地「日の原」にて御誕生になり、この地に御鎮まりになったと伝えられています。その誕生の折り、産湯池の水を汲み産湯としお使いになられたと伝えられます。
藩主松平齋貴公、出雲国内名社参拝の折り、大原郡では当社と諏訪大明神に御参拝になり、幣帛料百疋御供になり藩主松平公の参拝は再三に亘ったと伝えられます。

【鏡の岩】
社殿の周辺に鏡岩と言われる石英岩が露出した岩石があり、天候の具合で、周囲の樹木など周りの景観を鏡のごとく美しく写し出すので「鏡の宮」と呼ばれています。

【国指定天然記念物「海潮のカツラ」】
社殿前には霊木カツラが数千年を経たと思われる居株より主幹は朽ち、七・八本の支幹が勢い良く空に伸び鬱蒼と茂り、神域の荘厳さを一層ひきたてています。
昭和十二年に「海潮村のかつら」として指定を受け、春先若芽の膨らむ頃には三日間という短い期間ですが薄い紅色の花を咲かせ気品あふれる美しさを楽しませてくれます。

【例大祭】十一月十二日

日原神社社務所

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「鏡の岩」

【天然記念物 海潮のカツラ】
昭和十二年四月十七日指定

主幹は既に朽ち倒れたが、七〜八本もの支幹が大きく伸び、さらに小さい幹も含めると数十本で数個の岩を抱え込み巨樹にまとまっている。
現在の根回りは十八メートル、高さ四十メートル近くあり、樹齢は数百年経ていると思われるが、定かではない。
巨木として、また根部の奇異な絡み合いなどその例は少なく、そのうえ、老木であるにもかかわらず、今日なお、その根周りから新幹が派生するという特徴のある成長ぶりが見られることからも貴重である。
若の膨らむ春先(三月二十日前後)には雄花が開花し、僅かの期間、紅色に染まり、気品あふれる美しさを漂わせる。



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鎮座地:雲南市大東町中湯石1446番地






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